
Restaurant Manner
レストランの楽しみ方
≪水・コーヒー・紅茶の基礎知識≫
1. ミネラルウォーター
種類は大きく分けて以下の4種類です。
日本国内で販売されている「ミネラルウォーター」は
400銘柄以上にものぼるといわれています。
ミネラルウォーターの分類(農林水産省)
(1)「ナチュラルウォーター」
特定の水源から採水された地下水を原水とし、
沈殿、濾過、加熱殺菌以外の物理的・化学的処理を行わないものです。
(2)「ナチュラルミネラルウォーター」
「ナチュラルウォーター」のうち鉱化された地下水(地表から浸透し、
地下を移動中又は地下に滞留中に地層中の無機塩類が溶解した
地下水(天然の二酸化炭素が溶解し、発泡性を有する地下水を含む)をいう)を
原水とするもの市場で流通している水のほとんどが
この「ナチュラルミネラルウォーター」です。
(3)「ミネラルウォーター」 「ナチュラ
ルミネラルウォーター」を原水とし、
を安定させる目的等のためにミネラルの調整、
複数の水源から採水した「ナチュラルミネラルウォーター」の混合等が
行われているものです。
(4)「ボトルドウォーター」
「ナチュラルウォーター」「ナチュラルミネラルウォーター」及び
「ミネラルウォーター」以外の容器入り飲用水です。
a. 超軟水・・・桜島活泉水、ルソ(ポルトガル)、オルデン(ノルウェー)、
海洋深層水マリンゴールド、スルシーヴァ(イタリア)、
越後の名水、安曇野の天然水、日田天領水、天然水南アルプス、
モンダリズ(スペイン)
b. 軟水・・・キリンアルカリイオンの水、ボルヴィック(フランス)、
日本名山の天然水谷川連峰、龍泉洞の水、
イオン水(山形)マサフィー(アラブ首長国連邦)
c. 中硬水・・・ティナント(イギリス、ハイランドスプリング(スコットランド)、
ロケッタ(イタリア)、バルヴェール(ベルギー)、エビアン(フランス)、
サンタニオル(スペイン)、海の深層水天海の水
d. 硬水・・・ヴィッテル(フランス)、トノン(フランス)、
ペリエ(フランス)、ソーレ(イタリア)、クールマイヨール(イタリア)、
コントレックス(フランス)、シャテルドン(フランス)、スイスウォーター(スイス)
2. コーヒー
コーヒーの起源ははっきりと判っていません。幾つかの説がありますので紹介しておきます。一説は、コーヒーは当初は生で食べられ、 保存の為に乾燥させるようになりました。その豆を煎じて飲みはじめ、失敗によりコーヒー豆が焦げした。その豆を使ってできたのがコーヒーです。 もう一説には盗まれないように、種の発芽を止めて保存させるため火を通したと言われています。14Cから世界各国へ広がり始めます。 日本へは17Cに長崎でオランダ人によって伝えられます。
1.)コーヒーの3原種
(1)アラビカ種
(2)カネホーラ種(=ロブスタ種)
(3)リベリカ種
カネホーラ種はほぼロブスタ種が占めており、最近ではカネホーラ種とは言わずに、
ロブスタ種で通るようになってきました。
リベリカ種については、ほとんど生産されていませんのでここでは説明を省きます。
2.)アラビカ種
コーヒー豆の生産量の約70~80%を占めています。特徴としては、
(1)酸味が豊か
(2)香り豊か
(3)経時変化が激しい。があげられ、
価格はロブスタ種に比べて高いです。
主にレギュラーコーヒーとして飲まれ、高級豆として位置づけられています。
生産地は中南米諸国のブラジル、コロンビア、ガマテラ、カリブ海諸国のキューバ、
ドミニカ、ハイチ、ジャマイカ、 東アフリカからアラビア半島にかけてのタンザニア、
ケニア、エチオピア、イエメン、
他にインド、インドネシアの一部地域、 アメリカなどが生産地です。
有名な豆としては、ジャマイカの「ブルーマウンテン」、タンザニアの「キリマンジャロ」、
イエメンの「モカ・マタリ」、 インドネシアの「マンデリン」、
そしてアメリカの「ハワイ・コナ」などがあります。
3.)ロブスタ種
コーヒー豆の生産量の20~30%です。特徴としては、
(1)酸味がない
(2)ロブ臭といわれるほど香りがきつい
(3)経時変化が少ない。 などがあげられます。
価格は安く主にインスタントコーヒーやリキッドコーヒーに使用されます。生産地は東南アジアや西アフリカ諸国です。
4.)コーヒーの淹れ方
(1)豆で購入して、直前に弾くのが基本(豆粉に挽いてしまうと約3時間で変化)
(2)コーヒーの水は、水を飲んで美味しいと感じる水を選びます。
水道水は避けたほうが無難で、最低でも浄水器を使用します。湯温は90~95℃。
3. 紅茶
1.)紅茶の分類
(1)茶以外を使った飲料
(2)果汁、ハーブティー、麦茶、どくだみ茶他
(3)茶(学名Camellia sinensisというツバキ科の植物)を使った飲料
(4)不発酵茶、緑茶、発酵茶、半発酵茶、烏龍茶他、発酵茶、紅茶
2.)製造された原料茶の大きさによる紅茶の種類
「オレンジペコ」という商品名(ブランド名)のブレンド茶がありますが、
この名前は紅茶の茶葉がどれくらいの細かさに切られているかという
等級区分のひとつから拝借した名前です。
3.)葉のカットの大きさ
(1)P-ペコ
(1)OP-オレンジペコ(7-12mm)
(1)BOP-ブロークンオレンジペコ(2-3mm)
(1)BOPF―ブロークンオレンジペコファンニングス(1-2mm)
(1)D―ダスト(1mm)
これに、
T(Tippy)G(Golden)F(Flowery)等の
修飾がつくことがありますが、この修飾と茶葉の品質とは無関係です。
4.)CTC
製法のことで、Crushing Tearing Curlingの頭文字をとったものです。
CTC機の2つの回転数の違うローラーの間に茶葉をまきこんで
押しつぶし・引き裂き・ひねり丸めながら、
急速に茶葉を1mm程度の粒に加工していくものです。
CTC製法でも、同様にサイズによる等級区分があります。
例えば、CTC製法で加工された葉の大きさ
(1)BP―ブロークンペコ
(2)PF―ペコファンニングス
(3)PD―ペコダスト
(4)D―ダスト
5.)紅茶の種類
[インド」
A.ダージリン
(1)ヒマラヤ山岳地帯の高地。
(2)マスカットフレーバーとたとえられるフルーティーで刺激的
(3)4月上旬から摘まれる一番茶をファーストフラッシュ
(4)5~6月の2番摘みをセカンドフラッシュ、
(5)8~9月の3番摘みをサードティー、10~11月の秋摘みをオータムナルと呼びます。
摘まれる時期によりそれぞれに特徴があります。
最も香り高い最高級品が生まれるのはセカンドフラッシュといわれています。
B.アッサム
(1)広大な平野で作られる茶葉(インド紅茶の3分の1)で生産量世界1
(2)強い渋味があるものの香りはソフト。
(3)濃厚な味と深い水色はミルクティーに最適です。
(4)現在はティーパック用にCTC加工されたものが8割。
C.ニルギリ
(1)南インドで栽培される茶葉。
(2)風味はセイロン茶のようで、個性がなく味も香りも淡白(ブレンド用として使われること多い)。
(3)フルーツなどを使ったフレーバーティー向き。
[スリランカ (セイロン) 」
A.ウバ
(1)スリランカを代表する世界三大銘茶のひとつ。
(2)標高1200~1800mの高地(ハイグローウン)。
(3)強い渋味と香りが特徴。
(4)8月~9月に摘まれたものはクオリティーシーズンティーとして最高級品。
(5)ストレートもしくはミルクティー。
B.ヌワラエリヤ
(1)高地産の茶葉。
(2)やさしい渋みが特徴。
(3)1~2月摘みのものが最高品質。
(4)マイルドな風味
(5)アレンジは自在
C.ディンブラ
(1)高地産の茶葉。
(2)1~2月摘みのものが最高級。
(3)適度の渋味。
(4)ストレート、ミルクティー。
[アフリカ」
A.ケニア
(1)標高2000mの大高原にある産地。
(2)ほとんどがCTC加工。
(3)癖が無く飲みやすいのが特徴。
(4)アレンジは自在
[中国」
A.キーマン
(1)世界三大銘茶のひとつ。
(2)渋味は少なく、スモーキーな薫り。
(3)ストレート、ミルクティー。
B.ラプサンスーチョン
(1)正山小種(セイザンショウシュ)
紅茶(福建省)に松の薫製で着香したフレーバーティー。
(2)渋味は弱く、スモーキーで個性的な香り。
(3)ストレート、ミルクティー。
C.アールグレイ
(1)近年では中国茶やセイロンに
ベルガモット(柑橘類のさわやかな香りを持つ果実)の香りをつけたもの。
(2)当初のレシピはキーマンに
ベルガモットを着香したもの(英国のグレイ伯爵が好んで飲んだことから)
(3)ストレート、アイスティー、ミルクティー
6.)紅茶の入れ方
(1)水は水道の水で十分(ミネラルは軟水、硬水は不向き)。
(2)茶葉の量は、1杯(3g)、細かい紅茶(BOPなど)なら中盛一杯(2.5g)。
(3)ティーポットにあらかじめ温める。
(4)紅茶のお湯の量は一杯分に対して
約160cc(3gの場合)2名分以上でつくるほうが美味しいと言われる。
(5)お湯は水から沸かしたものを使う。
(6)蒸らしはものによるが3~4分。BOPなどは2分。




